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日本の将来推計人口

  • 2023年7月19日
  • 2023年7月20日
  • データ
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 少し前になりますが、4月に社会保障人口問題研究所が2070年までの日本の人口を推計した結果を公表しました。

社会保障人口問題研究所:日本の将来推計人口(令和5年推計)

 結果としては、出生数・死亡数ともに中位で推移した場合に、基準となった2020年の人口1億2,615万人が2070年には8,700万人まで減少するという推計になりました。また、2070年時点での高齢化率(65歳以上の人口の占める割合)は38.7%と2020年の28.6%から10ポイントほど上昇すると見込まれています。下にTableau Publicでグラフ化してみました。

 国では、このような人口の推計を定期的に行っていて、前回は2015年の国勢調査の結果を基準に2019年に公表しています。その時点では、最終的な人口は2065年時点で8,808万人と推計されていました。今回の推計だと2065年時点では9,159万人と推計されていますので、人口が減少し、1億人を切るということは避けられないようですが、そのスピードはやや緩くなったと分析しています。

 上記の国の報告書では、前回の推計との比較による分析を3つの側面から行っています。一つ目は一人の女性が生涯に何人の子どもを出産するかを指標化した合計特殊出生率で、これは新型コロナウィルス感染症の拡大期における婚姻件数の減少等を受けて短期的に低調に推移し、長期的にも低迷傾向にあったことから前回よりも低くなっています。(前回2065年で1.44→今回2070年で1.36)この影響は14歳以下の年少人口の推移に現れていて、上の比較グラフの一番したのグラフで、比較すると今回の推計の方がやや低く推移していますが、それほど大きな乖離は見られません。(2065年時点で比較すると前回897.5万人→836万人)

 二つ目は平均寿命で、これはわずかに伸びるだろうと想定しています。その結果として、平均寿命は前回が2065年時点で男性84.95 年、女性91.35 年であったものが、今回は2070年時点で男性85.89 年、女性91.94 年となりました。上の比較グラフだと、真ん中の高齢人口の推移に反映されていて、当初はあまり変化がないのですが、2055年以降にグラフが乖離してきていて、今回の推計の方が増えています。(2065年時点で比較すると前回3,381万人→3,513.4万人)

 最後が国際人口移動です。新型コロナウィルス感染症の影響で直近の移動は抑制されていましたが、それまでの傾向を反映して、外国人の入国超過数を前回の2035年の6.9万人から2040年の16.4万人へと増加させています。この結果として、一番上に示した生産年齢人口の乖離が生じていて、この部分の増加により人口減少のスピードが緩和されていると考えることができます。(2065年時点で比較すると前回4,529.1万人→4,809.3万人)

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